「…っ、痛…」
後ろから痛い程強く手首を掴まれて、その反動で思いっきり振り向いた。
「ちょっと‼︎何す……っ」
私は言葉を失った。
目の前に立つ金髪男が、怒りと悲しみが入り混じったような複雑な表情を浮かべて私を見つめていた。
「死ねってなんだよ……サチ、病気なのか?」
「違うけ……」
「じゃあなんで?」
私の言葉を最後まで聞かずに被せてくる金髪男に、一瞬怯んでしまう。
だけど、それを悟られたくなくて私は気丈に振る舞った。
「さぁ?なんでだろうね」
離してよ、と手を振り払う。
案外簡単に振り解けたことに少し驚きつつ、赤くなった手首を摩っていると。
「ふざけんなよ……命を粗末にすんな」
低く、何かを堪えるように声を震わせて。金髪男は拳を握り締めながら言った。
「あんたには関係ないでしょ。私の人生なんだから」
そうだ。あんたには関係ない。
私の人生。私の命。
私がどうしようと私の勝手でしょ。
「関係ねぇよ、関係ねぇけどっ‼︎……胸糞悪い」
「胸糞、悪い…?」
「ああ胸糞悪いね‼︎何の病気もなくて健康な体を持ってるのに死ぬだ⁉︎何甘えたこと言ってんだよ。生きたくても生きられない奴がいんのに、簡単に死ぬとか口にすんじゃねぇよ‼︎」

