暫くして、待合室のドアが開いた。
看護師が入って来て処置が終わった事を告げると、私達はシュウが移された病室に向かう。
たくさんの管に繋がれたシュウを見て、息が止まりそうになった。
それほど衝撃的な光景に、思わず視線を足元に背けた。
医師から病状の説明があると言われ、哲二さんと菜摘さんが出て行く。
私は丸椅子に腰を掛けると、布団の中のシュウの手を恐る恐る握った。
温かい……
シュウの温もりだ。
旅館で冷たく感じたのが嘘のように、シュウの体温が伝わってくる。
それが、泣けるほど嬉しくて「ゔ……」と声を漏らした。
生きてる。
ちゃんと、呼吸をしてる。
まだシュウは頑張ってる。
諦めない。諦めちゃいけない。
『サチと二人で自由に、自分達らしく生きたい』
いつか、シュウはそんな事を言ってくれたよね。
心が震えるほど幸せだった。
これからだよ。
一緒に生きていこう。
どんな時も、二人で、私達が追い求めた自由を手に。

