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カチカチカチ、と待合室の置き時計の秒針の音がやけに響いて聞こえる。
シュウが処置室に入って数十分。
まだ出て来る気配はない。
処置中ということは、まだシュウは生きてる。
それは頭でわかってるけど、最悪のことしか頭に浮かんで来ない。
信じなきゃ……
シュウは大丈夫だって、私は信じなきゃいけないのに。
頭が追いつかない。
流れ続ける涙。
鼻をグスッと啜ると、「サッちゃん」と哲二さんが口を開いた。
「前にシュウが職場で倒れたのを覚えてるか?」
忘れるわけがない。
倒れたって聞いた時は生きた心地がしなかった。
あの後すぐに検診を受けることになって、私は不安を覚えたんだ。
「あれは過労なんかじゃない。軽い心臓発作だった」
「え……」
心臓発作……?
過労じゃないかもしれないとは思っていたけど、まさか発作を起こしていたなんて知らなかった。
「運ばれてきたシュウを問い詰めたら白状したよ。それまでにも何度か軽い発作を起こしていたらしい」
「嘘、ですよね……だってそんな様子、一度も」
それまで、一度も具合が悪そうな姿を見た事がなかった。
それはシュウが隠していたってこと?

