キミノカケラ〜群青色の空と君と〜



さっきタクシーで走った海岸沿いを三人で歩く。

寒いけど、温泉上がりで火照った体に潮風が気持ち良くて心が癒される。


菜摘さんは足を止めると、海を見つめながら背伸びをするようにグーッと腕を上げた。



「んーっ!はあぁ……気持ちいいわね」


「ああ、そうだな」



哲二さんは菜摘さんの隣りに並ぶと、眩しそうに目を細めて海を眺めた。



「来て良かったわ。サッちゃん、今日は本当にどうもありがとう」


「喜んで貰えて私も嬉しいです」



二人の笑顔を見ると本当にそう思う。
二人には感謝してもしきれないぐらいで、一泊二日の旅行だけじゃその恩を返しきれない。

だけど、それでも二人は満足そうに笑ってくれる。本当に、本当に、心が温かくて広い人たちだ。


それから旅館の女将さんに教えてもらったお団子屋さんでみたらし団子と草団子を買うと、シュウが待つ旅館に戻った。



「お団子を食べながら、ご飯の時間までゆっくりしましょう」


「もう一回、温泉に浸かるのもいいわね」



うきうき気分で部屋のドアを開け、「ただいま」と横たわったままのシュウに声を掛ける。



「シュウー?起きてる?」



だけど、返事はない。