季節はもうすぐ冬。
今は11月の半ばで、落ち葉がすごい。
街中が落ち葉だらけ。
そして私、高校3年生の水野梓。
私はいたって普通な女の子っ。
…な、訳が無い…。
そう言いたいのに違うんだ。
見た目は女の子なんだけど、中身はなんだろ…。
女の子じゃない気がする。
その証拠に、女の子のお決まりの声、「きゃーっ!!」は、私の場合、「をぉー!!」…だ。
無理だ。私にはそんな可愛らしい声が出せない。
そんな声を出せる女の子が正直羨ましいよ。
そして今、私の目の前にいる男…。
…私的にはちょっと無理…。
つい最近、席替えをして隣になってしまった冬宮尚樹。
冬は生徒会に所属しているんだけどもうすぐ解散。
まあ、3年生だしね。
冬は頭も良いし、スポーツもできる方。
私が前、冬から聞いた話によると、内申40らしい。
だけど自分では頭よくないと私に言ってくる。
の、くせして、つい昨日返ってきた数学のテストの100点を自慢げな顔でテストの紙をペラペラ私に見せびらかしてくるし。
『なにその顔』
って、私が言ったら
『は??知らんとや??ドヤ顔たい??』
とか言って…。
『そうだよねー。自分、頭いいもんねー』
なんて言ったら
『俺、頭よくない…』
って、言うし。
それ、私への嫌味か!!
冬が頭悪いとか言ってたら、私は一体どうなるんだ…。
もう、これこそ馬鹿??
馬や鹿並の頭ですかって??
まぁ、中身はこんな感じ、見た目は…。
別に普通なんじゃない??
別にカッコイイってわけじゃないし、地味ってわけでもないし。
平凡。