好き好き大好き

顔を合わせれば受験受験とうるさい親、出来のいいお兄と比べられるのがほんとに嫌になって、逃げ出した。





その日は夏も終わりに近づいてた時期で、風は少し冷たかった。






気づいた終点の駅まで来てて、ぼーっと歩いてた。
そしたら、誰もいないペンションを見つけたんだ。





惹かれるようにその中に入って、 海を眺めた。





「…綺麗。」






私も全て忘れてこんなふうに自由になれたらいいのに。
そう思ってた。





「…お客さんかな?」






「…誰?」






「…ここを先に見つけた人。ってとこかな。」






少し変わった人。
それが拓磨さんに対する印象だった。





「君は…学生?」






「中学生。」






「学校は?」






「…嫌になったの。」






この頃は私はまだ敬語なんて使ってなくて、ただただ質問に答えてた。