「今日また当麻が茶々入れてきたんですよ。」





「ははっ、当麻は來華のこと好きだからなー。」








「…拓磨さんは不安じゃないんですか。」







拓磨さんはなかなか「好き」とか愛情表現してくれないから、私ばっかり不安になっちゃう。






「不安?なにが?」






「…もういいです。」







ふてくされながらウエイトレスさんを呼ぶ。





「桃のジュース1つお願いします。」






かしこまりました。とウエイトレスさんが行ったあと、拓磨さんはふふっと笑った。





「…なんですか。」







「やっぱり背伸びしてても子供だなと思って。」






「子供って言わないでください。」







いつもいつも拓磨さんが優位に立って、私ばっかり怒っちゃう。

もっと余裕を持ちたいのに。






「來華、今週の土曜空いてるか?」







「へ?」






「久しぶりに休みが取れたから遠出でもしようと思って。」






「行く!行きます!」







「はいはい。」







そう言って笑う拓磨さんは、嬉しそうだった。