「いじめられたんだよな。


…それでなんとなく自分が出せなくなって、


多分、この性格のせいだから。


高校では平和に過ごしたいと思ったけど…」


言葉が詰まった。


「月乃には、昔の俺が出ちゃうんだよな。」


え…


「俺が情けない、


それだけだ。


ちゃんとカギ閉めて帰れよ。」


そう言って、出て行ってしまった。


多くは話してくれなかった。


でも…


知れて良かった。


…外はすっかり暗くなっていた。