しばらくはピアノに熱中した。


部活の後だけじゃなく、家でも練習するようになった。


「月乃、記憶戻ったの?」


家でピアノを弾きはじめたら、お母さんに聞かれた。


もちろん、戻ってはいないけど、


お母さんは言わないで。


このことは、自分で思い出さなければいけない気がするから。


ピアノばかりではなく、


部活で合唱も頑張っている。


どっちも楽しいからね。


ピアノしか弾かないアイツとは違うんだ!


…アイツと言えば、


まだ猫をかぶっている理由を聞いてないな。


明日こそ聞いてやる!!