「俺、電化製品の中で冷蔵庫が一番好き」
シグマは僕の気持ちとは裏腹に、妄想上の冷蔵庫の中身だけで、どんどんテンションが上がっているようだった。
「どうせ食料が入ってるから、とかそんな理由だろう?」
「そうだよ」
シグマは僕の嫌味に即答し、またにへら〜と微笑んだ。
「小さい時って冷蔵庫の上の扉とか、全然中が見えないんだけど、お母さんが冷蔵庫の扉開けた時って、美味しい物が出てくる時なんだよね〜」
僕は自分で冷蔵庫を開ける事は滅多にないし、開ける現場に居合わせる事もそうそうないので、シグマのこの、恍惚の表情を浮かべるまでの気持ちに、同調できない。
シグマは僕の気持ちとは裏腹に、妄想上の冷蔵庫の中身だけで、どんどんテンションが上がっているようだった。
「どうせ食料が入ってるから、とかそんな理由だろう?」
「そうだよ」
シグマは僕の嫌味に即答し、またにへら〜と微笑んだ。
「小さい時って冷蔵庫の上の扉とか、全然中が見えないんだけど、お母さんが冷蔵庫の扉開けた時って、美味しい物が出てくる時なんだよね〜」
僕は自分で冷蔵庫を開ける事は滅多にないし、開ける現場に居合わせる事もそうそうないので、シグマのこの、恍惚の表情を浮かべるまでの気持ちに、同調できない。


