先頭に雅紀が歩いていた。その背中は淋しそうだった。



「ねぇ?どうして別れちゃったの??」小声で聞く。



『あぁ。バレたんだよ。』



「そうなんだ。」



『バレたって意味わかる??』



「えっ!生徒にでしょ??」



『違うよ!親に。』



「何で親なのよ!」



『香織の親は、とても厳しい親だった。それでも、学園に入れたこと後悔したらしい。でも、香織さんはわがままを言って入ったらしい。』



『しかも、仮面同盟制度に入った♪勉強だけしてればいいって言う親の承諾なしに自分で決めたんだって♪そして、それを隠しながら生徒会長として頑張った♪』



「で??」



『それで、お金持ちでもある家の出身の香織さんには、婚約者がいた。将来有望とされている男の人がね。でも、香織さんは、恋に落ちた。それが、雅紀なんだよ。』



「そんな!」



『で、おかしいと思った親が、学校に乗り込んできたんだよ♪♪そして、その事実を知ったんだよ!で、転校。二人は離れ離れになった♪』



《そこは、笑顔じゃないと思うけど》



「ぜんぜん知らなかった。いつも明るいムードメーカー的存在だったから。」



『あぁ。隠してんだよ!まぁ言ったこと内緒で頼むな。うるさいからこのことに関しては。』



「分かった。」



和来は、思った。



さっきの違和感は何だろう??



香織さんと雅紀の間に流れる空気というか空間。





あれはたぶん・・・・。