みぃは俺の手を引いてリビングのドアを開けた。

「ひな兄おはよ」

「美晴おはよ。葵ありがとね」

ひな兄は、朝食の準備をしながらみぃの状態をチェックしている。

「美晴、無理はだめだからね」

きっとみぃにとっては耳にタコが出来るくらい聞き飽きてるんだろうな……

「うん、分かってる。行き先は病院だから…何かあればみんな助けてくれるよ?」

「美晴、それは違うだろ?美晴が無理をして病院に行く事で、みんなの仕事が増えるの。だから、体調悪い時は休憩するんだよ?」

「そうだね。仕事増やしちゃったら迷惑になるね」

みぃは思わず苦笑い。

「……美晴の場合、知らないうちに無理してるからな……」

ひな兄の言葉はみぃには聞こえなかったみたいで、みぃはキョトンとしている。


「途中でも異変感じたら休憩ね」

「はぁい」

みぃは頑張りすぎるところがあるからな……


「「「いただきます」」」

三人で朝食を食べ始める。



「葵、そろそろテストだろ?頑張れよ〜」
ひな兄は他人事みたいに俺に声援を送った。


「今度のテスト受からないと研修に行けないしね、頑張るよ」

「そうなの?葵、頑張ってね‼︎」

みぃの応援はほんとに嬉しい。

力になる。

後数年したら、俺も戸惑いなくみぃの症状を理解して、治療できるようになる事を思うと、より一層頑張らないとと思うんだ。