体が燃えるように熱くて目が覚めた。

余りの怠さに起き上がることは断念した。

周りを見ると、自分が沢山の機械に囲まれていて、いつもの病室じゃない事は一目瞭然。

またみんなに迷惑掛けちゃった………

ナースコールも押せなくて、もう一度目を瞑る。






「美晴ちゃん。水枕変えるね」

聞き慣れない声が聞こえたと同時に頭が持ち上げられて、頭に冷たさが広がった。




「………ハァ」

替えてくれた水枕の冷たさが気持ちよくて、思わずついたため息。


「あれ?美晴ちゃん意識ある?美晴ちゃんっっ」

重たい瞼をゆっくりと開けると、ICUの看護師の梓さんだった。


梓さんは、由奈さんの同期でお友達。

由奈さんが、私に付いてくれる様になってから二人の関係は知ったんだけど、その時既に私はICUでよくお世話になってた人だった。



「あ、ずさ、さん。……ずほしい」

「お水ね」

そう言って、スポイトで少し水を含ませてくれた。


「先生呼んでくるね」

そう言葉を残して私のそばを離れた梓さん。





葵、怒ってるかな………


勝手な事をしちゃったし、それだけが心配だった。