「葵が出てくれないなら、私が出て行く」 「ちょ、みぃ待って」 私は追いかけてくる葵を無視して、家を飛び出した。 「みぃ、走るなっっ」 その声を背中で受け止めながら、どうしても足は止められなかった。 こうなったのは……… 普段から感じていた、葵への負い目が原因だったりする。 葵はいつもと変わらず優しい葵だったんだけど…… 葵には私の事は後回しでも、自分の事をちゃんと考えて欲しかったんだもん。