俺たちの妹・2

残りの診察を終えて、みぃと一緒に診察室を出る。

今日のみぃの定期検診は外来とは別の時間で組み込んでいたから、この後俺は少し時間がある。


みぃ達と一緒に桜を探す。



「あ、みぃっっ‼︎」

桜の元気な声が後ろから聞こえた。

「桜だぁ」

みぃは嬉しそうに振り返った。

「久しぶりだね。テスト大丈夫だった?」

「うん、今回は大丈夫だったよ。桜は?」

「私も頑張ったよ」

「ふふ。じゃぁ、夏休みは楽しめそうなのね」

「うんっ‼︎ みぃは体調どう?」

「平気だよ」

みぃの答えを聞きながら、桜は俺を見た。

俺は小さく頷く。

俺の反応を見て、安心した顔を浮かべた桜。

みぃの言葉じゃ不安なのかもな……

「よかった……今年は遊べるといいな〜」

「その事なんだけどね、石本華ちゃんって覚えてる?」

「うん」

「私、今華ちゃんと同じ学部で、最近仲良くなったの。それで、夏休み遊ばないかってお誘いを受けたんだけど、桜も一緒にどう?」

「え?私も?」

「うん。つーくんも一緒に行けるんだって」

「え?司も?」

「私の付き添いとしてだけど……桜も一緒に行ければ、二人の時間を作って過ごせるから……どうかな?」