きっと君を探すから〜kiyoto〜



「父さん、お願いがあるんだけど…この道を真っ直ぐに行ってもらえない?」

俺は学校へと続くはずの道を指差した。



「父さんもこの町に来て1年ちょっとになるけれど、この町はいいところだ。

どうして親父たちがこの町を出たのか理解できないよ」


「えっ?

…祖父ちゃんはあの家で産まれたんじゃないの?」と、俺は実家から電車で行ける、祖母ちゃんの暮らす家を思い出しながら聞いた。



「いやいや、曾祖父の会社を拡大しようとして、あの町に引っ越したらしいけど…

失敗してしまったみたいだな。


会ったことはないけれど、この町に親父の妹さんが住んでるみたいなんだ。」


親戚や身内との付き合いが一切ないうちの家庭で初めて身内という言葉を聞いて、少し驚いてしまった。


「へぇ…」


祖父ちゃんがこの町にいて、清人からあの鍵を受け取った。


と、いうことはやはり…


俺の推測は間違っていないんじゃないかと

思った瞬間


推測が

推測でわなくなった。




「あの、古い校舎…あそこに親父も通っていたらしいぞ。」

フロントガラスから見えたその木造の校舎は

この町で

夢の中のまま


時代に取り残されたように、暗がりでひっそり佇んでいたけれど


確かに夢の中で清人が通っていた学校だ。