俺にも大切だった人がいた。


中途半端な俺は真っ直ぐに

彼女を愛することができなくて

遠回りをして

すれ違うだけすれ違って

最後のほうなんかはただ、傷つけ、傷つけあっていた。



ただ、自尊心を守るために彼女を傷つけていたんだ。


相手を想う気持ちさえも


幼い清人から学ばされてしまうなんて…


情けない。


情けないと思った。