そんな鈴の優しい叱咤に 清人は何度も、何度も頷いた。 悲しくて 悲しくて そして嬉しかった。 耳元で鈴が鼻をすするのが聞こえるから 自分の痛みを鈴が分かってくれて 一緒に涙を流してくれていることが 悲しくて 嬉しくて 切なかった。 だから 清人は決めた。 これから先 自分に恥じるような事はしないと。 こんな自分を受け入れてくれた鈴に 情けない姿はもう見せない事を。 泣きながら 強く強く 誓った。