だけど、その井戸が遠目に見えた頃
その周囲にたくさんの警察官を見つけた。
「栄、あんなに警察の人がいたんじゃ近寄れないぞ?」
少し安堵した清人の隣で、栄は残念そうに肩を落とした。
けれど、次の瞬間
栄が、井戸の近くにある荒屋を見て
顔を真っ青にして指をさした。
「清人、あれを見てみろよ…」
そう言われて、栄が指をさしたほうを見ると
荒屋の壁に
真っ赤な手形と、まるで血文字のような「呪」と書かれた文字を見つけて
思わず清人達は「うわーっっ‼」と叫び声をあげて、来た道を全速力で駆け出した。
冷静に考えたら、あれは誰かの悪戯に違いないのに
清人と栄には、あれが亡くなった女性が残した
呪いのように思えたのだ。


