まるで 時間が止まってしまったかのように お互い 身動きもとれずに見つめ合っていた。 驚いた様子の彼女を見て やっちまった。と思ったけれど… よく見れば彼女は あの日 商店街で泣いていた あの女性だった…。 どこか懐かしさを覚えたその眼差しを忘れられなかったのは… 彼女が 鈴にどこか似ていたからなんだ… きっと…そうなんだ。 そう気付いた時 俺を見つめていたその瞳に涙が滲んでいた。 そして震える声で呟いたんだ 「…きよちゃん?」 と…。