「清人、お前っ…‼」
そう言った栄に清人は「しーっ」と人差し指を口元で立てて見せた。
「父ちゃんと母ちゃんには言わないでくれ。
それでなくても心配して、母ちゃんなんかは食事もあまりとれてない…
父ちゃんだって…」
そう言いながら、部屋の窓から見える材木を見つめる。
清人の父も、清人を励ますために、慣れない大工仕事に四苦八苦しながら秘密基地を少しずつ作り初めているのだ…。
「清人…お前…なんでちゃんと言わない⁈
病院だって…ちゃんと行ってるのか?」
「…行ってるさ
でも、風邪だと言われてる…。
そんなわけはきっとないのは分かってる。
でも、これ以上金銭的な面でも負担をかけたくないんだ…。」
「バカ言うなよ!」
「お願いだ…清人、死んだりなんかしないでちゃんと治してくれ…」
涙を浮かべながら
栄が静かに声を震わす。
そんな栄に清人は微笑んだ。


