「知ってるよ
でも、伝えたかったの
ごめんね?」
今にも泣き出してしまいそうなその笑顔に、清人も躊躇してしまったけれど
それでも、移り気があったなんて知られたら
鈴にあとから怒られる!と背筋を凍りつかせ、「ごめん!」と叫んで逃げるようにその場を去った。
鈴以外の女の子に
そんな事を言われて、多少…舞い上がったかもしれないが
移り気とは言い方が悪い。
「それなら、栄のほうが女にだらしない」
「どういう意味だよ…?」
「栄は女子から人気があるもんな」
「バカを言うな、人気があるから女にだらしないという言い方は失礼だぞ?」
人気がある。ということに対しては否定をしないあたりが栄らしい。
才色兼備な男だがそれを他人に自慢したりなんかしない。
憎めない奴なんだ。
だからこそ、2人は固い絆で結ばれた親友なのだ。


