恋のデザインは色鮮やかに。

……。


『ちゃんとレイさんがやりたい物を選んでください。

じゃないと私、動きませんからね』


そう言われたとき、全身に鳥肌が立った。


ずっと求めてきた何かを、言葉にして言われた気がしたからだ。


「ははっ、これじゃあ文句なしで試験合格だな」


うん。
ナルを担当にしたことは間違いじゃなかった。


もう、ナルは過去の担当とは違うなんて、比べることもしないだろう。


ちゃんと、ナルをナルとして見ることができる気がする。


床を蹴って、くるくると回る椅子の上でそんなことを考えていた。