恋のデザインは色鮮やかに。

「ちょっと。
今、何を捨てました?」


「ナル、お前目ざといな」


私は、レイさんが“捨てるもの”の箱に入れたものを取り出した。


そこから出てきたのは、ネックレスにピアスに、男物のブランドの時計。


「なんでこんなものがあるんですか?
捨てちゃっていいんですか?」


「いいんだよ、俺のじゃないし。


時計は結構前の担当が偉そうに俺に渡してきたもの。

ネックレスは少し前の担当が置いていったもので、ピアスはかなり前の担当が置いていったもの」


本当に…一体何人の担当がレイさんのもとを去ったんだろう…。