恋のデザインは色鮮やかに。

「あ、懐かしい!
これ夏祭りで良く見かけるおもちゃですよね」


ビヨーンと伸びるゴムを引っ張ると出てきたのは、衝撃を与えるとピカピカ光るおもちゃ。


「これはとっておきましょうね。
どうやって手に入れたんですか?」


「去年、夏祭りに行った篤人が買ってきた」


「へぇ、篤人君がこれを。
かわいいですね」


ビヨーンビヨーンと光らせながらヨーヨーみたいにして遊ぶ。


懐かしの感覚。



「あ、これも篤人が買ってきたんだよ」


レイさんが持っているのは光るうちわ。


「篤人君って光るものが好きなんですね」


「不良だからな」


「不良は光るものが好きなんですか?」


「あぁ。
光ってればいい、みたいなところがあるからな。

でも、篤人がこれ渡しに来たときは、中学生がはしゃいでるようにしか見えなかった」


「あはは!
イメージできます」


「だろ?」


そんな穏やかな会話の中、片付けは着々と進んでいった。