恋のデザインは色鮮やかに。

それから数日が経ったある日、会社には“カレンダーのイラスト全部揃いましたー”という、ナルさんの嬉しそうな声が響いていた。


その声に私は耳を塞ぎたくなる。


「俺、もう帰るけど…。
伊藤は?」


「わ、私は、もう少し残ります」


「そう。
じゃ、お先に」


「お疲れ様です」


樋口さんが帰って1人になった仕事部屋。


私は何をしてるんだろう…。
残ってやる仕事なんてないのに。