恋のデザインは色鮮やかに。

「ナル!

もう来てないから!」


その声に足を止める。


「あー、怖かったー!」


安心して心の底から声が出る。


「ってか、ここどこ?」


「会社の裏」


会社の裏?


あ、ほんとだ。
適当に走ってたけど、ちょうど良くたどり着いていた。


「うん。
こうやって計算しながら逃げるのが、できる女よね」


さっ、と汗を拭いながらかっこよく言ってみる。


「嘘つけ」


人がいい気分に浸っているというのに、バッサリと容赦なく斬り捨てられる。


「なんで逃げたんだよ。

あれぐらいの人数なら勝てた」


「囲まれてたのよ?

篤人君が動いた瞬間に私が捕まってジ・エンド」


「あんた弱そうだもんな」


余計なお世話よ。


「あそこで暴れてたら会社に迷惑かけてた。

強さがあるんなら、もっとこう…
大切な人を守るとか、そういうのに使いなよ」


「…。

…うるせーよ、ばばぁ」


カチン。