王子様は青春の中にいる

 正面から見れば、ますますイケメン。

 身長もあって、スタイルもいい――モデルみたい。

 けれど、彼の唯一の欠点とかいうのも私は聞いていた。


 無愛想。


 それがいい、それがかっこいいと大半の子は言うらしいけど。

 美形に真顔で見下ろされるのは、正直怖い。


「あ、あの、えっと、私補習で使ってて、決して無断で使っているわけじゃ……」

「知ってる」


 簡単に答えると、ドアを閉め中に入ってきた。


「佐伯先生から、頼まれた。期末まで教えるから」


 机をはさんで目の前に座った王野君は、表情を変えずそう言った。



【1章 田舎娘、都会に行く
 2:田舎娘の出会い】……了