イケメン拾ったんですけども。

学校から出ると、だいぶ人が減った。

雨はいっこうに止む気配はない。


はぁ…。




「あの…。」


「はい?」



イケメン君が申し訳無さそうな顔をする。

あ…!手、引っ張ってきたんだった!




「ご、ごめんなさい!」




あわてて、握ってた手を離すと、イケメン君はクスっと笑った。


何て、何て綺麗な笑顔…!


この人になら詐欺師だと分かっててもついていくかも…。
いや、ダメだけど。


「あ、いや、そうじゃなくて…傘ありがとうございます。」


にこっと笑うイケメン君。

私が男子でも惚れてるレベル。


手を繋いでたことじゃないんだったら、そんまま握っておけばよかったな…。


いや、ダメか。



「い、いや、別に…。」


照れてしまってもぞもぞ喋ってしまう。


…て、今イケメン君と同じ傘の下!?

心臓うるさい。やばい。




…ん?これって恋心フラグ?