「どこの誰かは、知らんがワシを名剣の使い手 播磨慎之助と知っての事か!? 何か言い残す事はないか?ワシに倒されてしまうんじゃ!あはははは! 」


ちょんまげ頭の大男が蛮次狼を笑いながら見下ろす。


「…はあ、名剣とか知らないんだけどぉぉぉ」


蛮次狼が立ち上がり長い刀をガチャリと低く構え出す。


ー地方を守る者により各地は統治されていた。この地を守る者を大名と呼び


「とりあえず、倒していい?」 ニヤリと笑う蛮次狼。 だが、その目は鋭く

播磨慎之助もただ者ではないと顔色を変えた。

ーその大名を倒し名声を得ようとする者を浪人と呼んだ



  「始め!」 カーン! ゴングが鳴ると同時に観客のボルテージは最高潮になる!!!



    一瞬の出来事だ! あまりにも早すぎる! 一瞬の出来事に静かな静寂とともに


なんと 播磨慎之助が 倒れているではないか。


「わああああ!!」「すげえ!何だよ、あいつ強いじゃねえか!」「すごいかっこいい!」「ママ、もう終わったの?」

「1回戦の勝者は なんと! 初出場の蛮次狼です!これはひょっとしたら今年は浪人が幕府までたどり着けるかもしれません!」

「いや、今年のSFは楽しみです!」  「では、2回戦もお楽しみに!!」



わああああ!!わああああ!! 大歓声の中、この男は 笑顔で観客に答えている。もちろん、腹の中は違うだろうがな…


(あ~あ。終わった、終わった。しかし、人が目の前で死んだのにこいつら笑ってやがる。)

(まったく おかしな世の中だぜ。絶対俺が終わらせてやんよ!)

(こんなバカげた試合。 こんな世の中。 フン! バカな奴らだっつーの!)



ほらな…この男 蛮次狼 銀色に輝く髪が揺れている。長い刀を持ち、一瞬で相手を倒す居合抜きの達人。笑顔の裏には別の顔が?

なるほど、侮れない男だ。




そしてこの試合から蛮次狼は、幕府からも要注意人物と目をつけられるようになっていくのだが、2回戦はどんな男が相手になるのか? 蛮次狼はこのまま勝ち残ってゆけるのだろうか…


笑顔で観客に答えている蛮次狼を 遠くから見つめる怪しい影は??


次回もこうご期待!! 



はてさてどうなる? 蛮次狼は勝ち残れるのか!?



ー次回予告ー



顔に龍の入れ墨??? 誰だ?坊主が蛮次狼と何をしてるんだ???