精一杯の背伸びを







「広也が来たぞ」



「えっ?」



 それからすぐに広君が店に入ってきて真っ直ぐ私たちに近づいてきた。


 広君はにっこり私に笑いかけた。



「小春ちゃん。会いたかったよ」



「広君久しぶりだね。元気だった?」



 そう聞くと、広君は私の隣に座りテーブルの上に乗せていた私の手を握った。



「小春ちゃんに会えない日がこんなに続いて元気でいられるわけがないだろ?」



 相変わらず絶好調のようだ。


 彼流の挨拶に私もにっこり返した。



「私も広君の愛がこもった言葉を聞けなくて寂しかった」



 広君は感極まり、私の両手をぎゅっと握りしめた。



「つまりは相思相愛だということだね。俊聞いたか?俺たちお似合いだろ?」



 今まで存在をなきものとして扱われていた榊田君のほうを向いて言った。



「ああ。破壊的なほどお似合いだな」



 彼は冷めたコーヒーをまずそうに飲んだ。



「あっ、俺もドリンクバーだけ注文するか」



「なら、俺にコーヒー」



「お前はどうでも良い。小春ちゃんは?」



「私はまだあるから。ありがとう」



 広君が二人分のコーヒーをもってくると榊田君が聞いた。



「で、何でここにいるんだ?」



「お前の家に行く途中だったんだよ」



「何で?」



 広君は榊田君の質問には答えずに私を見た。