精一杯の背伸びを




 朔ちゃんの剣幕に少し怯みながらも、広君は私を弁護しようとした。



「いや、小春ちゃん引き止めたの俺なんだ。ごめん。そう怒るなよ」



 頭を面目なさそうに掻きながら、へらっと広君は笑った。


 その、へらっと笑ったのが気に食わなかったのか矛先が広君へと移る。



「あんたも同罪!早く部屋に戻んな。あんたは榊田に任す」



 広君は飛び跳ねた。


 その顔は蒼白だった。



「おいっ!?今の電話はもしや俊にも?」



「はぁ?当たり前でしょ。榊田と小夜以外に誰がいるのよ?」



 鼻を鳴らし、朔ちゃんは広君を一瞥した。



「ただでさえ、俊機嫌悪いのに。何てこと言ってくれたんだよ!?俺が殺されても良いのか!?」



 朔ちゃんに広君は噛みついた。