「小春!あんたね!!」
朔ちゃんは私の顔を見るなり、叫んだ。
私が部屋を勝手に抜けたから、慌てたのだと察しがついた。
「ごめんなさい。お風呂に行ってて」
朔ちゃんは、頭をがしがし掻きながら携帯を取り出した。
「見つかった。広也が拉致ってたみたい。もう、部屋に連れて行くから」
簡潔に用件だけ伝えると携帯を閉じ、私を睨みつけた。
「心配させるんじゃないわよ!トイレ行こうと思ったらあんたはいないし。小夜と二人じゃ埒が明かないから、榊田に電話して。あんた探しに外まで榊田は行ったんだからね。わかってる!?」
まくしたてる朔ちゃんに私は返す言葉がなかった。
私は、みんなに迷惑ばっかりかけている。
周りのことを考えてない。
怒るのも当然だ。

