精一杯の背伸びを





 嗚咽をかみ殺すことができない。


 涙と嗚咽で息もできなくて苦しい。


 周りを気遣える?


 友達の前なら毅然と振舞える?


 嫌なことを顔に出さない?


 理想の私でいられる?


 仁くん以外の人の前では?


 なんて、私は思い上がった人間なのだろう。


 自分が恥ずかしい。


 私は不平不満と自分の都合を押し付ける、身勝手な子供でしかないではないか。


 愚かで、どうしようもない自分にようやく気づいた。


 今まで私はこんな自分にも気づかず、成長したと思っていたのか。




 ――仁君、仁君ってそれも良いけど、友達も大事にしなさいよ。


 そのお母さんの言葉に私は何て答えた?



 ――水野。お前は何にも見えてないのな。


 榊田君の言う通りだ。


 私は何にも見えてない。


 自分のことばかりで、相手の気持ちを酌めない。


 ひどく身勝手で。


 わがままだ。


 だからみんなを傷付けて、それにも気づかない。


 平気で人のせいにする。