「小春ちゃん、いつも言ってたよね?俊は優しいって。わかりにくいけど優しいって。その通りだよ。ただ少しやり方を間違えただけなんだ。小春ちゃんを傷つけるつもりなんてなかった。それだけはわかってやって?」
私は何も言わずに、俯く。
「小春ちゃんが、ずっと元気なかったから。それで少しでも気分転換になれば良いって。この旅行も俊が言い出したことなんだ」
いつも通りにしていたはずだったのに。
榊田君だけでなく、広君にまで元気がないように見られていたのだろうか?
「私、顔に出してた?」
「う~ん。俊に言われてなんとなく様子がおかしいのはわかった。だけど俊は何でもお見通しだったよ。小春ちゃんが旅行に行きたくないって言うのも見越して、前日に伝えたんだ。キャンセルできないように」
広君は悪戯っぽく笑う。

