「そんなわがまま通用するか。どうしても行かないって言うなら俺を納得させるだけの理由を言え」 榊田君は面倒くさそうに、首筋を掻いた。 その仕草が、仁くんの姿に重なった。 私に呆れた時の。 彼の姿に。 その記憶を打ち消すため、私は吐き捨てるように言う。 「煩わしいから行きたくない」 「はぁ?」 「みんなといることが煩わしくて仕方がないの」 榊田君は心底呆れている。 仁くんと同じように。