【わがままな手】は、いつ来るとも知れないままに 姫は「その時」を待ちました。 ただ日々を過ごすのではなく 人間だった頃を思い出す程に 姫の姿は、カナリヤから 次第に「姫」の 元通りの「姫の姿」に戻って行きます。 でもそれは、部屋に鏡がありませんでしたので シンだけが知る、姫の変化でした。 そうして、いよいよ 【わがままな手】が やって来ました。