好きになるのは一瞬で

いつもより早く起きてしまった。


仕方ないから8時発の電車に乗るか…


…プルルルルル♪
ガーー(ドアの開く音)


ドア付近に人混みに潰されそうな女の子がいた。


あの子、満員電車に慣れてないのか。


俺は彼女を守るように壁に手をついた。


彼女は俺を見ると顔を赤らめて下を向いた。


どこかの美容シャンプーのモデルのような艶がある黒髪、パッチリ二重、血のように赤い唇、雪のように白い肌。


そんな彼女に、女嫌いな俺でもドキッとしてしまった…


でも、顔は可愛いのに驚くほどのアホだった。


駅に着くと「降りるぞ」と言って、彼女の手を引っ張り高校に向かった。


そしたら、彼女は「え、何で私の通ってる高校の場所を知ってるの?」と聞いてきた。


やはり、相当のアホだ…


どう考えても、彼女と俺は同じ学校の制服を着ている。


不覚にも、ドキッとしてしまった自分に笑える…。


だから俺は「さぁ、なんでかな?」と言っていたずらな笑顔でほほ笑んでやった。