好きになるのは一瞬で

鈴森 杏子。


性格も雰囲気もフワフワしていて、いつも四六時中、水上 理沙に守られている。


顔はかなりかわいい。


こいつは今朝、電車の中で人混みに潰されているところを結城に助けられていた。俺は助けなかったが…


そして結城は、鈴森のことが気になっているだろう。


元といえど俺はあいつの親友だった。


あいつが鈴森のことを気になってるくらい見ればわかる。


そうでなければ、女嫌いなあいつが人をしかも女を助けるはずがない。


今は、H.R.の時間だ。


鈴森がなかば無理矢理、文化祭実行委員にされている。


チャンスだと思った。


そして、俺は手を挙げた。