「……LINE、交換しますか⁇」
「……え⁇」
そりゃそうだ、初対面の素性も知らないような人とLINEなんて 交換したいはずがない。
「うーん、それじゃあ……希美さんの携帯でも 写真撮ります⁇」
「……いいんですか⁇」
ボソッと聞こえた声に思わず、聞き返した。
「私なんかと、LINEを……連絡先を交換してしまって いいんですか⁇」
あー、俺 一応 芸能人だから気遣ってくれてるのか。
「俺は、構わない。」
普段 あまり使い慣れていないから 手探りでQRコードを表示した。
「ほら、読み取って。」
急かすように、希美さんに言った。
希美は素早く、携帯を開き 俺の表示したQRコードを読み取ってくれた。
「それじゃあ、また 写真送っとく。」
カシャー
シャッターを切るような大きな音がした。
驚いて、希美さんの方を見ると 希美さんもまた、驚いたような顔をされていた。
「すみません‼︎
機械オンチなもので……間違えて、写真を撮ってしまいました……」
チュー
俺は希美さんの頬にキスをした。
「これでおあいこですよ。」



