「なら、他に何か 案ある⁇」
黙り込んで、考え込む希美。
「……ない、かも」
「家が嫌なんだったら、土曜までに考えておいて。
それをまた、LINEでもして どうしたいか教えて。」
"分かった" と頷いたのを見て、正面を向く。
すぐそこから広がっている海は周りの色々な光をその水面に映している。
ふと目に留まったのは ここから歩いて2〜3分のところにある大型ショッピングモール。
「ちょっと今から、アイスでも食べに行かね⁇」
夜になると気温が下がるとはいえ、まだ昼間の暑さが抜けきっていない。
汗を掻くまででは無くても、じんわりと暑い。
「急だね。」
とカラコロと笑う声は小気味好い。
「うん、なんか 食べたい気分なんだよ。」
それだけが全てじゃないけど。



