登場人物
山田 一葉
鬼ヶ原 英彦
有渡川 諭吉
猪島 光華
紙塀 命
モンストのBGM→ゲームオーバー
明転
一葉 英彦 あぁ～
英彦 …はあ…、あ〜あ、今のは完全に一葉が悪いな
一葉 はあ！？英彦がミスしたからでしょ！？
英彦 いいや、一葉があそこで回復してくれたら確実に勝ててたね
一葉 あれは絶対無理でしょ！！！！！無茶言わないでよ～！
英彦 どっちにしろ一葉が悪い
一葉 なっ！！！！英彦が悪い！！！！
英彦 ひとぉはぁ～！！！！！
一葉 ひぃでひぃこぉ～！！！！！
一葉 英彦 いﾞいﾞいﾞいﾞいﾞいいいい～ッ！！！！！！！っふん！！！！！
光華 はあ…、で、夫婦漫才は終わった？
一葉 英彦 夫婦じゃない！！
光華 息ぴったりじゃん
一葉 英彦 ぴったりじゃな、…あ、………
一葉 真ー似ーすーるーなー
英彦 は？真似してんのはそっちだべや！
光華 はいはい、分かったわかった。分かったからもう少し静かにね。こっちの話し声って結構聞こえるんだから、お客さん来たら誤解されちゃうでしょ
一葉 はあーい
英彦 ったく…
入店音
光華 おっと、お客さん
英彦 あ、俺レジ出ます
一葉 私も行くよ
英彦、退場
一葉、コンビニの制服らしきエプロンを来て整え英彦を追いかけようと
光華 あ、一葉ちゃん
一葉 はい？
光華 前から言ってたけど、今日は本社の方からマネージャーが来て、店の様子をみていくから、マネージャーが来次第こっちに案内してね
一葉 あ、はい。偉い人に見られるなんてなんだか、緊張します
光華 ああ、大丈夫。そのマネージャー、私の知り合いだからさっ
一葉 そうなんですか？
光華 本当だよ～！？もうね知り合いっていうか、大親友！だからそんなに固くならなくても大丈夫！！
一葉 店長の親友なら、店長みたいに明るい人でしょうし、大丈夫ですね
光華 おっ、一葉ちゃん私を褒めてくれてるのかなあ～褒めても何にも出ないよお～
光華、一葉にべたつく
一葉 もー店長！…あ、そうだ。朝出すの忘れてたんですけど、母が札幌の美味しいチョコを買ってきてくれたんですよ。せっかくなんで後でみんなで食べましょう
光華 おっいいねえ！仕事のモチベーションも右肩上がりだよ～！
一葉 じゃあ出てきますね
一葉、棚にチョコをしまって退場
光華 うん、よろしくね～…
光華 おチョコのくだり
光華 ちょっこ～ちょっこちょこ
命 何してんの
光華 うわあああああああああ！！！
命 うわああああああ！！！！
光華 み、命…久しぶり…！！(チョコを後ろに隠す)
命 もう、あんたは相変わらずリアクションが大袈裟なんだから……………何隠してるの
光華 な、何も？
命 へぇ…？
光華 ははは…
静かなる沈黙
命 ……いいから見せて
光華 はい
光華、箱を出す
命 なにこれ…チョコレート？
一葉が戻ってきて
一葉 あ、マネージャーさん！すみませんレジが混んでいてちゃんとご案内できなくて…って店長！それ私が持ってきたチョコじゃないですか！！
光華 ごめん～どうしても美味しそうで…
一葉 もー！
一葉、肩を落としがっくり
諭吉、入ってくる
諭吉 こんにちはー！！
光華 ゆーきーちー！
諭吉 あ！店長！！お疲れ様です～ってなんで地べたに座ってるんですか！？
一葉 店長が私の持ってきたチョコを勝手に食べたから命さんが怒ってるの
諭吉 店長、だめじゃないですかー
光華 だってチョコ美味しそうだったんだもん…
命 美味しそうだったじゃないよ、まだ残ってるからいいけど…あんた食い意地も変わってないのね
諭吉 店長のお腹は四次元ポケットですよ…ってどなたですか！？
命 気づくの遅！
一葉 諭吉、この人は店長が前から言ってたマネージャーさん
諭吉 あっ！そうなんですか！失礼しました、はじめまして！！うどがわゆきちと申します！！
命 どうも。よろしくね
光華 逃げようとする
命 光華！！！！
光華 ひい！！
一葉 店長…逃げようとしないで下さい～！
諭吉 そういえば店長、お正月に私が作ってきたちらし寿司もほとんどたいらげてましたよね！
一葉 私が買ってきたジンギスカンキャラメルも
諭吉 英彦くんの妹さんの手作りクッキーも！
諭吉一葉 全部食べてましたよね！？
一葉 店長！！！どう責任とってくれるんですか！？
諭吉 10代先まで祟ってやりますよ！
命 はあ…食べ物の恨みは恐ろしいって、前におしえなかったっけ…！？
光華、ガミガミ羽交い締めに合う
光華 うううう～、ごめんってば～次はちゃんとみんなが揃うまで食べない！食べないから！！こ･の･通･り！！(変なポーズ)
諭吉 一葉 命 反省してないじゃないですか！！！！！！！！(反省してないじゃない！)
暗転
アナウンス地域密着型コンビニ“スマイル”は、みなさんを笑顔にするのが目標！！！どうぞ奮ってご利用ください！！営業時間は午前７時から午後７時まで、ただいまおにぎり全品１００円セール！」
BGM FO
アナウンス本日の営業は終了いたしました。またのご利用をお待ちしております
一葉と英彦と諭吉、入ってくる
命と光華、くつろいでいる
一葉 おつかれさまでした～
光華 おつかれ
英彦 つかれた～
諭吉 あの、店長
光華 ん？
諭吉 お手洗いの窓の鍵が壊れててしまらないんですけどどうしましょう？
光華 そうなの？じゃあ後で業者さんに電話かけとくわ～、ありがと
命 よし、じゃあ全員揃ったね、改めて自己紹介。しへいみこといいます。このコンビニがちゃんと運営されているか視察する為に来ました。とはいっても鬼みたいに厳しく見るわけじゃないからあんまり固くならないで、まあパートのおばさんが増えたと思って下さい
一葉 私はやまだひとはっていいます。よろしくおねがいします！マネージャーさん！
命 命でいいよ
諭吉 あっ！私も命さんって呼んでいいですか！？
命 うん、もちろん。名前で呼ばれた方が分かりやすいし
英彦 おにがはらひでひこです！お、俺もいいですか！？命さん！
命 いいよいいよー…なんかみんな明るくていいね。バイトの子がどんな子かは聞いてなかったから雰囲気が良くて安心したよ
一葉 今、褒められた…！？
諭吉 明るい子達がバイトで安心したって！
英彦 雰囲気が良いって！！
一葉英彦諭吉 やったー！！
３人、喜ぶ。馬鹿みたいに
光華 そういえば何日こっちにいるんだっけ？？
命 ５日間。光華も、改めてよろしくね
光華 うん、よろしく。私の家に泊まっていくんだよね？
命 前に連絡したとおり、そうさせてもらえるかな？
光華 了解。また一緒の店で働けて嬉しいよ
命 私もだよ、でも仕事できたからには容赦なく視察させてもらうからね？
光華 ひえ～鬼じゃん！
命 あんたが変なことするから鬼になるのよ
光華 ひえ～！！コーヒー入れよ～
命 まったく…
光華 みんなはなんか飲む？コーヒーでいい？
英彦 あ、俺はコーラ飲みます
光華 あー、コーヒー苦手なんだっけ
一葉 おこちゃま
英彦 うるせー！
諭吉 私は店長の入れたコーヒーが飲みたいです
光華 諭吉は持ち上げるのがうまいね～、インスタントだよ～？
諭吉 愛情がこもってるじゃないですか
命 光華！私もコーヒー！！砂糖なしミルクどばどば！！
光華 命は人づかいが容赦ないよね…はあ…
一葉 そういえば、店長と命さんっていつからの付き合いなんですか？相当仲いいみたいですけど
光華 おお、聞いちゃいますか？聞いちゃいますか～？(命に近づいて)ここはひとつ命から言っちゃってよお～
命 さあて、いつからだったかなあ…（すっとぼけ）
光華 みことぉ！！
命 冗談じょーだん、
光華 もぉー！！
命 まあ、付き合いって言っても、ただ働いてた職場が一緒だったってだけだよ？
光華 それもここと同じ系列のコンビニ
諭吉 ってことはこのコンビニ、チェーン店だったんですね
命 たいして拡大してないけどね
英彦 それ言っていいんですか
光華 まあ英彦君たちしか聞いてないんだしいいでしょ
英彦 それもそうですね
一葉 それでそれで！？一緒に働いてたってことは命さんもまだマネージャーの仕事じゃなかったんですよね
命 まあね、お互いただの正社員だったよ。でも、光華に店長をやらないかって声がかかって。私は管理職につきたかったからこっちに。
光華 田舎でおじいちゃんおばあちゃんばっかりだから、若い子を店長にして少しでも活気を増やそうって言う作戦だったんだって
命 失敗に終わったけどね
光華 私一人若くても若い人が増えるわけじゃないよね～
英彦 まあ、そうですよね…
一葉 学校でも最近言ってるよね、“町に活気を増やすためにどうするべきか”を考えろ～とかさ
英彦 ああ、そういえば経済の課題それだった。
命 どこかしこも少子高齢化ってやつだね
諭吉 私たちくらいの人はみんな大きい町の方行っちゃうもんね
一葉 私はここに残りますよ、介護士の仕事に就く予定なので
諭吉 へえ、どうして
一葉 お母さんが介護士なの
英彦 あ、俺一葉の母さん見たことあるよ！！一葉より１００倍は綺麗…
一葉 は？
英彦 あっすいません
命 …英彦くん…
