「ねぇ!妖花!」

いつも騒がしいなそう思う。
この子、美香は。

「はいはい、何?」

「知ってた?呪い代行サービスっていうのがあるんだって!」

「…へぇ」

私は適当に応えた。

「あれ?なんか、反応薄くない?」

もっと興味ありそうな言い方できないの?とかなんとか言いながら。

「だって、人を呪ったっていい事でもあるの?」

「それは…そうだけどさ!」

返す言葉に戸惑う美香に私は

「それに、呪いってうさんくさいし」

「まぁそうだけどさ」

「あ、美香、誰か呪いたい人でもいるの?」

冗談っぽく言うと美香は

「いやいや、いませんから。
ただね、代わりに呪ってくれる″神社″があるなんて珍しいなって」

「…それ、どこの神社か分かってるの?」

「え?いいや、分かんないんだ。
皆に聞いてもそれは分からないって」

「ふーん」

「何?妖花こそいるんじゃない?
呪いたい人!」

「は?いないよ
っていうかやめなよ?美…あれ?」

美香を見ようとしたけどもうどこにもいなかった。誰かに呼ばれたのだろうか。

「ふぅ…呪い…ね」

そこまで、噂が広まったのね。
場所は分かってないみたいだけど。