「でさでさー!!」

「うぇーい!きたぁぁー!」

ほんとっ、うるさいなこのクラス…

私は熊本沙里奈(くまもと さりな)、高校3年生。
ただ今みなさんお待ちかねの昼休み。
おかげで教室は動物園のようにうるさい。

「ちょっとぉー!さり、顔怖すぎ…」

そう言って私の肩をバンバン叩いてくるのは親友の橋本百合子(はしもと ゆりこ)。
私の事をさりと呼んでいる。

「ゆり、今日もテンション狂ってるね。」

私のこの潮対応はいつもの事。

「やっだぁ〜、さりってば照れるぅ〜!」

いやいや、褒めてないし。

「…」

「む、無言の圧力…」

そういいながら百合子はわざとらしく肩を落とした。

まぁ、百合子だし、いいんだけどね。

と思ったのもつかの間。

「百合子ー!沙里奈ー!」

入り口からどたどたと走ってくるコイツの名前は千枝陸(ちえだ りく)
私と百合子と陸は小学校からの付き合いだ。

「うっさい。陸どっか行って。」

私はやっぱり潮対応。

「沙里奈ちゃーん?そんな冷たい態度とっていいのかな??」

陸はニヤニヤと気持ち悪い笑顔を浮かべている。

小百合と沙里奈はというと頭の上にたくさんの?マークが出ている。