俺が肩を組んで立ち上がると裕也は苦しそうに息を吐いた。
黒髪リーダーと仲間達は意味不明な言葉を残してどこかへ行ってしまった。
だけどあの目を見た俺達はそれを追いかけようって気力もなくて
「……ごめんな、ユキ。」
裕也が少し笑って俺を見た。
その顔は殴られたところがアザになっていて、見ているだけで痛々しかった。
「……手を出すなって、どういう意味だよ。」
「お前はあんま集まり来ないから知らないかもしれないけどな、あいつ、ここらじゃ有名な奴だぜ。」
「そんなこと知るかよ。」
「……ちょっとは学べよ。お前まだ退院したばかりなんだから、怪我も完全には治ってないだろ。」
裕也は俺に支えながら歩き始めた。
「あいつ、誰なんだよ。」
「……お前は、知らなくていい。」
「教えろよ。お前をこんな風にしたんだぞ。」
「聞いたろ。あいつらに先に喧嘩を売ったのは俺だ。お前には関係ない。」
「これ以上探るな」って言われた気がして、それからは俺も裕也も黙り込んだ。
裕也の家はそこからすぐだった。
玄関の手前で肩を離すと裕也はフラフラと扉につかまりながら俺に礼を言った。


