その時、1人だけ黒髪の奴が何か言った。
よく聞こえなかったけど、周りの奴らは急に裕也に手をあげなくなった。
きっと、あいつがリーダーなんだ
あの中で1番強いんだ
俺はそう思った途端カバンを投げ出して走り出していた。
裕也を助けないといけない
あの人数に俺が行って敵うわけがないとは分かってたけど、それでも足を止めることは出来なかった。
裕也が苦しんでる
裕也が倒れてるんだぞ
見て見ぬ振りなんてできるわけがなかった。
急に公園に飛び込んで来た俺に裕也を殴っていたやつらは単純に驚いたようだった。
何人かが向かって来たけど、俺は勢いに任せて殴りつけるとそのまま走り続けた。
リーダー
こいつらのリーダーさえやっちまえば、あとはオマケみたいなもんだ
強いのは確かだけど隙があって、完全に潰すことはできなくてもちょっと時間を稼ぐぐらいのことは俺にでも出来る。
……それなのに
「ユキ!やめろ!」
最後の1人に頭突きを食らわせて俺がリーダーの元にたどり着いた時、俺は裕也の声を聞いて立ち止まった。


