そう言えば、前より周りからの視線が多いような気がする。
それまでは俺と目を合わせないように視線を逸らしていた奴らも、俺を見てコソコソと話をしていた。
俺が教室に入って座るまでそれは続いた。
「よ!」
俺がボーッと座ってることを不思議に思ったのか裕也が俺の顔を覗き込んだ。
「どうした?口から魂でてるぞ。」
「裕也、俺はいつからこうなった?」
裕也は俺の質問がイマイチよく分らなかったらしい。
それも当たり前だ。
俺が理解できていないんだから。
「ちょ、ちょっと待て。まずお前の頭の中整理しようぜ?」
俺が朝校門であったことを全て話すと、裕也は声を上げて笑った。
「ははは!なんだよ気づいてなかったのかよ。お前、あの麻耶って子と関わるようになってからだいぶ柔らかくなったぜ。」
裕也はそう言って自分の頬を引っ張った。
「...緩んでた?」
「もう緩みっぱなし。」
俺がため息をして机に突っ伏したのを見て面白かったのか裕也はさらに笑った。
「お前のだらしない顔を見て、女子どもはすぐに勘違いするんだぜ。あれ?あいつあんなにかっこよかったっけ?ってな。」
今までかっこいいなんて俺には無縁で
そう思われることは嬉しい気もするけど、少し抵抗があった。


