「今外に雅が……あ?」
話しかけだったけど、明るい金髪は俺を見て急に動きを止めた。
「大輝。うるさい。」
その金髪は大輝だった。
着崩してはいるけど制服姿で、相変わらず左耳にだけ黒い石のピアスをしている。
左手には飲みかけなのか酒の入った缶を持っていた。
「ああ?お前あのグループの奴じゃないか。神崎とかいう奴が仕切ってる。」
金髪の大輝が俺を睨みつけながら部屋に入ってきた。
「なんでお前がここにいるんだよ。」
「大輝!先輩は家まで送ってくれただけだよ。」
麻耶がそう言っても、大輝は俺を睨んでいるだけだった。
俺もそんな金髪を睨み返した。
麻耶の彼氏かもしれないのは充分に分かってる。
それでも彼氏じゃないって、ちょっとでも可能性に賭けたい自分がいた。
そもそも麻耶は「別れました」って言ってたし
「麻耶が倒れてたから。」
「だからってわざわざ家まで来るか?麻耶に手出したらどうなるか分かってんだろうな。」
大輝はそう言うと持っていた酒を飲んだ。
タバコの臭いがしないから、家では酒だけらしい。
「この前は麻耶がやめたいって言うからトドメをささずに終わらしたんだぜ?
お前らはほぼ全員入院したか知らんが、俺達は無傷。
力の差が分かっただろ。今度からは大人しくしてるんだな。」
「それは無理な話だな。神崎先輩は何度でも食ってかかるぜ。そうi
う人だ。」
先輩はまだ入院してるしお母さんも相変わらず見舞いさえさせてくれない。
昔から神崎先輩が集まりに参加しているのは反対で、これを機に辞めさせるつもりらしい。


