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麻耶の家には誰もいなかった。
少し揺らすと麻耶はすぐに起きて俺に家の鍵を渡した。
「家、入っていいか?」
「はい、もちろん。部屋、4階なんでそこまでお願いできますか?」
この豪邸、一体何階まであるんだ
そんなことを考えながら俺は鍵を差し込むと家の門を開け、敷地内に入った。
麻耶の部屋まではひたすら階段。
学校も3階までしかないから、久々4階まで階段で上がった。
4階まで上がったところで上を見るとまだ階段は続いている。
「廊下をまっすぐ行って、突き当たりの部屋です。すいません。」
俺は麻耶を背負ったまま廊下を歩き出した。
廊下は長く、綺麗で埃1つ落ちてない。
部屋に着くまでにも幾つか扉があり、全部閉まってたけどきっと中は広い。
俺は突き当りの麻耶の部屋まで来ると麻耶を下ろした。
立つにはしんどいかなと思ったけど、さすがに……女の子の部屋に俺が先に入るのも気がひけるし
まず女子の部屋とか俺初めてだし
「ありがとうございました。」
麻耶はそう言って少し笑ったけど、立ってるのもしんどそうで俺は慌てて肩を掴んだ。
麻耶の部屋はまあ、予想通り広いわけで
一番奥には大きな窓があって庭が見えるし、置いてある家具はいちいち高そうだし……
「両親が、張り切って高い家具を揃えたんです。私の趣味じゃないんで、勘違いしないで下さいね。」
何を勘違いするのかイマイチ分からないけど、まぁいいや。
俺は麻耶をベッドまで連れて行き、麻耶が寝転ぶまで支えていた。


