「はぁ?学年1位だぁ!?」
たぶん、今神崎先輩の頭の中には生徒会長がいる
「それって今関係ないと思うんですよね。」
「関係ありまくりだ!」
神崎先輩は勢い余って立ち上がった。
それと同時にほぼ全員が立ち上がる。
それでも摩耶は何も変わらず笑った。
「関係ありません。今すぐとは言わないんで考えといて下さい。人に迷惑をかけない場所なんて、いくらでもあるでしょ。」
摩耶の声が冷たく響いて、俺は背中に少し寒気が走ったのを感じた。
「さっさと去れ。じゃないとボコボコにすんぞ。女だろうが関係ねぇ。」
「そんなことしたら先輩方、退学になりますよ。そんなのダメですよ。せめて高校は卒業しないと将来仕事困りますし……せっかく入ったんだから卒業すべきですよ。」
「うるせぇよ。成績トップのお前に比べて俺は進級するのもやっとだったもんでなぁ!」
摩耶の冷静な態度が気に入らないのか、神崎先輩はイライラしっぱなしで
「先輩、すいません。あとは俺に任せてもらえませんか。」
俺は慌てて神崎先輩の前に立った。
神崎先輩は眉を寄せてじっと俺の顔を見た。
「……お前に免じて、今回は許す。」
俺は胸を撫で下ろした。
これで、とりあえずは丸く収まる。
神崎先輩を怒らせればどうなるか、それは集まりのみんなが知ってる。
それだけはなんとか避けたいとみんな思ってるはずだ。
「だけど、次俺達に関わってきたらぶっ殺すからな!」


